ボードゲームの日々

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【ボドゲレビュー】「ワイナリーの四季拡張、トスカーナ、ラインガウ」を遊んで

どうも、こすとっくです。

今回はボードゲームレビューpart 14ということで「ワイナリーの四季拡張、トスカーナ、ラインガウ」について書きたいと思います。

ここでは、細かいルールにはあまり触れずに、私の感じたゲームの率直な感想について書いています。

読んでくれた方に少しでも楽しんでもらえれば幸いです。

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目次

1. ゲームの概要

2. 購入、プレイの経緯は?

3. どんなところがおもしろい?

4. 我が家の率直な感想

5. まとめ

 

1. ゲームの概要

まず、トスカーナ拡張では大きく3つの要素が追加されます。

1つ目は共通ボードの変更で、これが1番大きな変更です。元々のゲームでは「ワイナリーの四季」と言いながら夏と冬にしかアクションを行いませんでしたが、この拡張により、春と秋にもアクションを行うようになります。基本的には基本ゲームにもあったアクションが各季節に振り分けられた形ですが、ちょっとした陣取りアクションや、リソースのトレードアクションなど、新たな要素も追加されています。

2つ目は特殊ワーカーの追加です。ゲームのはじめに特殊効果を持つワーカーを2種類決定し、追加コストを払って雇うことで、それぞれのワーカーを全員が使うことができます。特殊ワーカーの効果は、配置時のボーナスを増やしたり、すでに置かれているワーカーを弾き飛ばして配置できたりとゲームを左右するものばかりです。

3つ目は設備カードの追加です。設備カードを手に入れて個人ボードに建設することで、さまざまな追加効果が得られます。例えば、自分だけのアクションスペースを手に入れたり、定期収入を増やしたりといったものになります。

いずれのルールも個々に採用することができるので、好みのものだけを採用してプレイするのが良いでしょう。

次にラインガウ拡張ですが、こちらは訪問者カードを差し替える拡張になります。ラインガウ拡張のカードはアクションを補佐するものばかりで、直接的に勝利点が得られるものはありません。基本ゲームでは訪問者カードで勝利点を詰めていくようなプレイも可能で、ワイン作りよりも効率的に点数を稼ぐことができるカードもありました。しかし、ラインガウ拡張では訪問者カードで効率を上げながら、最終的にはワインを出荷する必要があります。こちらの拡張もゲームのプレイ感を大きく変えてしまうので、採用するかどうかは好みによるかなと思います。

↓ワイナリーの四季、基本ゲームの記事はこちら

【ボドゲレビュー】「ワイナリーの四季」を遊んで - ボードゲームの日々 (hatenablog.com)

 

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2. 購入、プレイの経緯は?

「ワイナリーの四季は拡張を入れて完成」というフレーズを各所で聞き、ずっと気になっていました。

あるとき、休日にボドゲショップ巡りをしていた際にたまたま発見したので、衝動的に購入しました。

 

3. どんなところがおもしろい?

ワイナリーの四季といえば、純粋なワーカープレイメントゲームのおもしろさと、ダイナミックなカード効果のおもしろさを掛け算したゲームでしたが、拡張2つを導入することで、カード効果に頼り切らずにワインをしっかりとつくっていくゲームになった印象です。

特にラインガウ拡張はカードで勝利点が得られないため、しっかりとワインづくりに力を入れる必要があり、よりワカプレ特有のアクションの取り合いが強くなる感じです。

トスカーナ拡張でも、ゴールとなる勝利点が基本ゲームの20点から25点に上がることや、秋のカード収入がなくなったこと、バルクワインとしてカードに頼らずにワインを出荷して勝利点を稼げるようになったことなどにより、ワインづくりのウエイトが上がっています。

あとはボーナスやトレードなど、金策が少し増える気がします。基本ゲームでは毎回畑を1つは売ってたので。

汎用性の高いトレードアクションの追加と設備カードの導入により、新たなカードガチャ要素ができたのもおもしろいところです。

全体的にはワーカープレイスメントの純度が上がり、じっくりと思考するゲームになり、それが非常におもしろいのです(そのぶん、プレイ時間もかなり伸びますが)。

 

4. 我が家の率直な感想

非常におもしろい拡張で、毎回導入しています。

ワイナリーの四季というゲームは畑や設備、労働者といった基盤をカツカツのお金をやりくりしながら形成していく序盤(主に春、夏フェイズのアクション)と、収穫、醸造、出荷を繰り返して勝利点を稼ぐ終盤(主に秋、冬フェイズのアクション)に分かれていてそれぞれのアクションを行いたいタイミングが重なるため、ワーカープレイスメントのアクションの取り合いが強く生じるゲームです。その中で、ボーナス等で得たカードを生かしてその効率を上げていくのが特有のおもしろさでした。

本拡張の導入により、そのおもしろさを単純に底上げしているような印象です。

ラインガウ拡張ではカード効果が地味になりますが、私の好みには合っています。

トスカーナ拡張における特にお気に入りの点として、「トレードアクションの追加」と、「特殊ワーカーの追加」を挙げたいと思います。

まず、「トレードアクションの追加」です。トスカーナ拡張で新たに加わるアクションですが、カード、ぶどう、お金、勝利点を銀行とトレードすることができます。今必要のないものと必要なものを入れ替えることができるのです。ぶどうの木カードと出荷カードはどうしてもガチャが必要になる運要素なので、積極的に変換ができるのは魅力的です。また、お金は序盤こそかつかつですが、終盤は不要になりがちなので、序盤は金策、終盤は必要なリソースの購入といった感じでトレードを利用できます。いずれにおいても、全体のゲームバランスを向上させていると感じます。

「特殊ワーカーの追加」は全プレイヤーが同じ種類のワーカーを使える点が良いと思います。一般的にヴァリアブルプレイヤーパワーなどの固有能力をもたせるメカニクスはプレイヤーの非対称性を生み、それがゲームバランスを調整に役立っているものもあります。しかし、非対称性というよりも不平等性を生んでしまい、ゲームバランスを悪くしてしまうことも多々あります。その点、トスカーナ拡張の特殊ワーカーは全員が同じように使えるためあくまで対称な設計となっており、より上手く使えた人がゲームを有利に進められるものとなっています。個人的には、同じ土俵で闘う方が好きなので、非常に好みの追加要素です。

 

5. まとめ

我が家の評価:★★★★★

おもしろかったワイナリーの四季がさらにおもしろくなる良拡張だと思います。

じっくりとワーカープレイスメントゲームを楽しみたい方は、ぜひ遊んでみてください。

ただし、おもしろさの質が変わる点は注意が必要です。1時間程度で終わる比較的軽めのワーカープレイスメントと派手なカード効果に魅力を感じていた方には、じっくりと考える時間が長くなり、ゲーム全体が重くなる本拡張は合わないかもしれません。

初回プレイはやはり基本ゲームから、もしくはラインガウ拡張のみの導入がおすすめです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。